この藪に生えているヤブマメの横顔を見ると、なぜかバセットハウンドを思い出す。彼は動物である。そう、犬なのだ。垂れ耳で、その耳の間から顔が突き出している。バセットとは「短い」とか、「低い」などという意味らしい。「ハウンド」とは、「猟犬」の意である。主にうさぎとか狐など、小動物の狩りに用いられたとか。似てないかなァ~、横顔!
我が家の隣には藪がある。間口はそれほど広くない。10メートルほどか。奥行きは65メートルほどもある。
調整区域なのである。かつては、地主が勝手に使ってよいというので、あるモノは花を植え、樹木を育て、野菜を育てて、適当に安らいでいた。
ところがある日のこと、地主の手下らしき連中が、その端から端まで、花と言わず、樹木から野菜まで、縦横無尽に切り刻み、引っこ抜き、今後一切立ち入ることを禁ず、と宣うた。
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| 📸2025年10月4日:かなりできのいいヤブマメである。 ( 画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📸2025年10月4日:右端にはイシミカワが見える。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
いつしか、ここには野の草や木本などが蔓延り出した。ヤブガラシはもちろんのこと、アキノノゲシ、センダングサ、ヤブマメ、ハゼノキ、アカメガシワ、タラノキ、・・・・・・、等々、数知れずといった風。そう、そう、右側の画像の右端にはイシミカワさえ生えているではないか。
初めてヤブマメと出会ったのは、2017年9月4日、山梨県北杜市・小淵沢町上の原辺りでのことであった。それ以来、結構好きな野の花の一つとして出合えば必ずカメラを向けてきた。
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| 📸2025年9月19日:たくみの里の水車小屋。 ( 画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📸2025年9月19日:たくみの里の火の見櫓。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
実は、水上の天一美術館を訪れた翌日、みなかみ町須川にある道の駅たくみの里を訪れていた。駐車場から宿場通り、寺通りと散策し、十割蕎麦のそば打ち体験ができる「ふれあいの家」で十割蕎麦を頂き、駐車場へと戻って来た。
豊楽館にて小用を足して次の目的地を目指そうとしたとき、このイシミカワらしくないイシミカワと出会ったのである。美しすぎるイシミカワだ。
はて、これは本当にイシミカワなのであろうか? 端正な姿に感動さえ覚えた。この藪で見ることができるイシミカワは、つぼみというか、花というか、とにかく小さくて歪だ。そして、傷みも多く、決して美形とは言えない。それがどうだ、この子たちはあまりにも美し過ぎる。環境の違いなのであろうか? はて、何が異なるのであろう。



