うちふけて 色をましたる 白鶴花
📸2025年8月18日:物皆すべてが闇に溶けていこうとする頃、タマノカンザシがほころび始める。
📸2025年8月18日:闇に浮かび上がるタマノカンザシ。夜が更けるとともに花びらが解けていく。
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| 📸2025年8月17日:ふくよかなる花筒が目を引く。 ( 画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📸2025年8月17日:日ならずして弾けるであろう。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
タマノカンザシは、ユリ科ギボウシ属の大型多年草で中国原産とされる。花筒は10cmを超え、夜が更けるとともに花びらが解け、芳香を発する。
このタマノカンザシは2021年霜月に伊予国の花友さんにお送りいただいた思い出の花、目の具合が悪く趣味園への投稿を断念したと伺っていたが、かの君はその後息災でいらっしゃるだろうか?
タマノカンザシにはいくつかの異称が存在する。「跡見群芳譜」によると、漢名では「玉簪(ぎょくしん)」、「棒玉簪」、「玉春棒(ギュクシュンボウ)」、さらに中国名として「白鶴花」とも、「白鶴仙」とも呼ばれるとか。
日本にも大型のギボウシとしてオオバギボウシなどが存在するが、花の大きさはタマノカンザシには及ばない。
明けぬれば 萎え掛かりたり 白鶴仙
📸2025年8月19日:朝が明ける。その光を恐れるかのように花は自ら花びらを閉じていく。
📸2025年8月19日:早朝であれば、慎ましやかな微笑みに迎えられる。
📸2025年8月19日:つんと柱頭をもたげている。この花の気高さの一端を表しているかのよう。
一日花ならぬ、一夜花である。艶やかな花なれど、どこか儚さが漂う妙なる花でもある。
涼しさが残る早朝、時を惜しむかのように花びらを精一杯広げている。とは言っても、花筒が長い漏斗状の花なので平開することはなく慎ましやかな花姿といえよう。




