ちょっとした買い物があってショッピングセンターへ出かけた。森の脇を通ると一面白い小さな花で覆われていた。おっ、ドクダミじゃないか! なんと風情のないことよ、なんて思いながら通り過ぎる。
かつてギンナンの収穫のためにイチョウがたくさん植わっていたあたり、いまでは新築の住宅があちこちに建っている。市街地には空き家がたくさんあるというのに。
しばらく行くと左手に林が見えてくる。その林縁にも白くて小さな花がたくさん咲いていた。また、ドクダミかいと思ったら、こちらは八重咲きだった。カメラを構える。うん、いい顔してるな! 一重は黙って通り過ぎ、八重だと撮ろうと 身構えてしまう。現金なものである。
買い物の目当てはコーヒーやお茶である。今日は20%オフなので、出かけたわけだ。こちらも、なんとも現金なものである。
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| 📸2024年8月14日:昨年の花の情景。 ( 画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
📸2024年7月2日:葉腋に張り付くように咲く。 (画像のクリックで大きな画像を表示。{戻る}ボタンで元のページに復帰) |
地域によっては絶滅危惧種に指定されているようだが、三年目となる猫の額のスズカケソウが活性化してきたようだ。驚くほどずんずん伸びる。どこまでも伸びるのだ。
頃合いを見て先端をちょんと切り落とす。すると、どんどんと脇芽を出してくれる。
花期は7~8月頃とされている。派手さはないが、青紫の穂状花序を付ける。筒状花で先端が四裂し、雄しべ2本、雌しべ1本が飛び出している。なかなか興味深い草本である。
トウチクランである。唐竹蘭と書く。そう、その名からは「竹」を思わせるが、別名を「茶花ホウチャクソウ」という。画像を見るとお分かりいただけると思うが、緑色だった花被片が時とともに茶に染まるホウチャクソウとの意味が込められているのだろう。
では、なぜ竹なのか? 全体を撮った画像の下部をご覧いただきたい。あたかも竹であるかのような節が見え、そこには「稈鞘(かんしょう)」といわれる竹や笹を包む皮状のものがあるのがわかる。そもそも、唐竹蘭の名前の由来は、「葉の形が中国南部や台湾に生える「唐竹」に似る」からというが、なんとも、まぁ、クロスオーバーな草本であることよ。



